↑ のようなお題をつけてみたものの、音楽って聴く人によってほんとうにさまざま、よりどりみどりなので、言ってみれば自分がそう思っているだけなのかもしれない( 以下、リンク先はすべて NML サイト )。ここんところ大型台風の来襲が相次いでいて気になるところではありますが( ちょうど18号が「真上」を突進していたまさにそのとき、不肖ワタシめは人間ドックの最中でした … そして病院の正面玄関とか廊下の天井からは、Jack-o'-Lanterns がお化けといっしょにぶら下がっていたりして )、秋の夜長、コオロギの鳴き声を BGM に、ふだんあまり聴くことのない作品に触れるというのも一興ではないかな。
オルガン音楽好きなんで、たとえばブラームスのオルガン作品とかどうでしょうか。ブラームスのオルガン曲、とくると、「11 のオルガン コラール前奏曲 作品 122」の「一輪の薔薇が咲いて」なんかはクリスマス時期に演奏されたりするので、ああこれか、と思われる向きもあるかもしれない。自分は、クリストフ・アルブレヒトがベルリンの聖マリア教会にあるヴァーグナーオルガンを弾いた安い( 1,000円!)音源を持ってます。ライナーによると、なんでもバッハのほか、なんとザムエル・シャイトを研究していたんだとか( そしてこの音源のライナーには使用楽器のディスポジション、つまりストップリストまで記載されていて、お得感はさらに倍増 )。シューマンがその才能を絶賛したわけだな。
もう終わったかもしれないけれど、「名曲アルバム」でつい最近、リストの有名な「慰め 第3番」が取り上げられてました。この作品もまたオルガン編曲ヴァージョンがありまして、たしか故マリー−クレール・アランが 1987年あたりに来日した際、これを弾いていたと思う( NHKの「芸術劇場」で放映されていた )。で、ブラームスついでに、 2011年6月に実演に接した「ピアノ協奏曲 イ短調 作品 56 」や「交響曲第3番 'ライン'( 作品 97 )」などで知られるロベルト・シューマンも、じつはオルガンでも演奏可能な作品を書いてるんですねー。「ペダル付きピアノのためのスケッチ」というのがそれなんですが、なかでも最後の、なんとも言えない諧謔が感じられる愛らしい小品は、ときおりオルガンリサイタルでも演奏されたりします。
また、ベートーヴェンにはなんと、「スコットランドとアイルランドの民謡集」なんていう歌曲集まであったりします。寡聞にして知らないが、これって一部でも演奏会で取り上げられることは多いのだろうか。おそらくそんなにはないはずです。だいぶ以前の話になりますが、たしかスウェーデン放送合唱団だったか、来日公演のさい、アンコールだかなんだかで歌っていて、その模様を放送した「ベスト・オヴ・クラシック」で聴いたような気がする( そんなことここでも書いたかな? めんどくさいので調べなかったけど )。
いま、これ書きながら聴いているのは、こちらのアルバム。畏友 Ken さんの所属するアマオケの定演に聴きに来ませんか、と誘われて、出かけていったついでに教文館の「村岡花子展」に立ち寄り、さらについでにすぐ近所の山野楽器にも立ち寄ったら、幸運にもこの音盤がありました !! とくに「地上の美のために」、「すべては美しく輝き」、「レクイエム( 天上的なボーイソプラノのソロで聴く「ピエ・イエズ」は絶品 )」、「主があなたを祝福しあなたを守るように」、「なんと甘美な音楽( What a sweeter music )」… と、挙げていったらそれこそキリないくらいのヒットメーカー( と、言ってよいのかな?)、英国の誇るジョン・ラッターに、こんなおもしろい、聴いて楽しいチェンバロ( ハープシコード )+フルートのための組曲(「古風な組曲」)があったなんて … というか、コレよく耳にする曲ではないですか。この曲のことを知ったのは、たしかあのふかわりょうさんと遠藤真理師匠の「きらクラ!」だったと思う( この前の公開収録、ふかわさん自作自演作品が最後に披露されて、これまたビックリ )。「オレのフランセ、わたしのアーン( ?! )」だったっけ、なんかそんな迷文句があったような … とにかく現代音楽ってとっつきにくい作品が多いという印象がないわけではないが、収録されているラッター、グラス、フランセ作品、どれを取ってもみんな意外性にあふれていてすこぶる楽しい。チェンバロという古楽器のあらたな可能性の地平を切り拓いた、そんな感じさえ受けます( ↓ は、キングズカレッジ聖歌隊による「なんと甘美な音楽」 )。
と、あらら、いま聴きはじめた「新生」Ottava、なんとそのラッターの「古風な組曲」がかかってます !! プレゼンターは、「リサイタル・ノヴァ」でもおなじみ、ピアニストの本田聖嗣さんです。公式サイト上の放送リスト見たら、サン−サーンスの「7つの即興曲 作品 150 」とかヴォーン・ウィリアムズの「ミサ曲 ト短調」とか、けっこうオルガンものがかかってたんですねぇ( そしてつい最近、ドヴォルジャークもオルガン作品を書いていたことをはじめて知りました … )。
関係ない追記:本日の地元紙夕刊紙面の「珍名さん大集合!」なる連載記事。あらー、これどっかで見たと思いきや、 palo borracho( drunken tree の意 ) ではありませんか。この樹、日本でもわりと知られるジャカランダとならんで南米ではよく街路樹として植えられている樹らしいのですが、記事本文脇の写真を見るとほんとだ、たしかに幹が膨らんで、「ビール腹( ?! )」よろしく見えますな … 同時に、懐かしくもあり。いつだったか読んだジェラルド・ダレルの本に出てきたこの樹。この記事を見て、和名が「トックリキワタ( 徳利木綿 )」もしくは「ヨッパライノキ(!)」ということもこのたびはじめて知った。どっちにしても「酒呑み」と関係があるんですねぇ。でもこの花色がピンクの種の画像を見てさらに驚いた。ジャカランダもきれいだなーと思ったものですが、こちらも開花期になると、いやいやヨッパライだのトックリだのといった呼称が吹っ飛ぶくらいのなんとみごとな咲かせっぷりではないですか。ある意味、見習いたいような気も( え?)… 。
2014年10月07日
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