2014年12月22日

朔旦冬至 ⇒ ガルッピ ⇒ ドレスデン ⇒ ふかわさんがんばれ! 

1). 本日は「冬至」、なんですが、ただの冬至ではなくて、「朔旦冬至」という特別な日なんだそうです … そういえば、まさに今日は「新月」。と、こういう話を聞くと、もとはケルトの新年を祝う儀式だったハロウィーン( サウィン )とか、キャンベル本によく出てくる「死と復活」、「死と再生」といった通奏低音的モティーフとかがつい、思い浮かんでしまう。ところで「冬至祭」って、なにもケルトやゲルマン民族の闊歩していた時代の欧州( その後、ドルイディズムはじめ、彼らの信仰に巨大な足跡を押し付けることになる新興のキリスト教からすれば、「異教徒の蛮族」の世界だったろうけど )、古代ローマ( ミトラ教 )世界だけの話じゃあなくて、じつはほかならぬ日本でも、古来よりお祝いされてきたようですよ。ユング心理学に拠って世界各地の神話を生涯、読み解いてきたプロフェッサー・キャンベルじゃないけど、やっぱり人間というのは、どこにいても、いつの時代も、精神の深層構造はおんなじじゃないかって気がしてきます。

 閑話休題。いまさっき聴いた「第九」、よかったですね〜。今年の指揮者フランソワ・グザヴィエ・ロトさんについてはまったくなにも知らないながら、ゲストのチェンバリストの中野振一郎さんのおっしゃるごとく、「斬新」だった気がします。清新なる第九、という印象を受けました。もっとも児童合唱好きにとっては、数年前の公演のほうがはるかに印象には残っているけれども … 。

2). 終演後、なにが始まるかと思いきや、中野先生による「チェンバロ欧州漫遊紀行」みたいなコーナーだった( 笑 )。かかったのは、まず英国のパーセル(「ロンド ニ短調」、ブリテンが「青少年のための管弦楽入門」で使用したフーガ主題の原曲 )、フランスの「大」クープラン(「ティク・トク・ショク」)、イタリアのヴェネツィアで活躍していたガルッピ(「ソナタ ハ長調」から「アンダンテ」)、ドイツからは大バッハ(「イタリア協奏曲 BWV. 971 」)、最後にオーストリアのウィンナワルツ( だったかな? )

 クープランの作品 … はじめて耳にしたけれども、演奏者自身の説明のとおり、たしかにフランス古典期の音楽って、「だれそれのポートレイト」みたいな作品がひじょうに多いですよね。「ラ・フォルクレ」とか、「諸国の人々」とか「修道女モニク」とか。でもさすがに「うなぎ」なんていう作品まであるとは寡聞にして知らなかった。何度も「うなぎ」を連発するものだから、ちょっとぐぐったらありましたねー。これにはビックリ。ちなみに「ティク・トク・ショク」ってオノマトペで、カチカチカチ … という感じらしい。もっともこれもだれかを揶揄した表題とのこと。エルガーも似たような手法を使ってますよね。有名な「変奏曲 なぞ」で( ワタシはやはり第9変奏の「ニムロッド」が好き )。

 ガルッピの作品は、いわゆる前古典派的スタイル。通奏低音なんてものはもうなくて、モーツァルトを思わせるようなド−ソ−ミ−ソの繰り返しの伴奏の上に右手がメロディーを奏でる、という書法です。ガルッピとくると、やっぱり「チェンバロの慰め」かな。

3). 昨晩、ボージョレの新酒の飲みかけを飲み干しつつ( 笑 )、「ドレスデン十字架合唱団 演奏会」を楽しんでました … もう数年前のことになるが、みなとみらいホールにて、ここの合唱団と管弦楽団による「マタイ」を聴いた感動の余韻は、いまだ耳の奥に残ってます。放映されたのは、2012年のクリスマスシーズンに来日したときのものらしい。しかもオペラシティコンサートホールの大オルガン( スイスのクーン社製、実働 54 ストップ )つき !! でした。オルガンは、巨匠レオンハルトの最後の来日公演とその翌年のセントジョンズカレッジ来日公演以来、接してないので、そろそろ生の響きが聴きたくなってきたかも … 。

4). 最後に「きらクラ!」について。リスナーから、「わたしの今年の一曲」みたいな特集をやってまして、不肖ワタシもこの番組ではじめて聴いて感動した、アルヴォ・ペルトの「鏡の中の鏡」もかかってました … で、ビックリしたのは、ふかわさんがいきなり、「これ、やろう !!! 」と宣言したこと。いやー、そうだった、遠藤真理師匠はチェリストだし、ピアノとチェロ、ぴったりだ! ぜひとも実現させていただきたいところです。そうそう、本日は奇しくもそのあとの「クラシック カフェ」でも、音源は異なるけれどおんなじ作品がかかってました。ほんとうに美しい作品だと思います。この作品を推したリスナーが、「うっかりしていると、魂まで持って行かれそうになる」とか、そんなふうに書いていらしたようですが、まったくそのとおりですね( ついでに思い出したが、先月だったかな、「古楽の楽しみ」の金曜リクエスト特集の日で、横浜市在住の7歳のヴァイオリンを習っている女の子がリクエストしてきたことがあった。なんでもその子はその曲をいま習っているとかで、どれどれどんなだろ、と思って聴いたらヴィヴァルディの、たしか「調和の霊感」からの作品だと思ったが、ずいぶんむずかしい作品を弾かれるのですね !! こちらにもビックリ。将来が楽しみ )。

 もうじき、2014年のクリスマスがやってきます。BBC Radio3 のオンデマンド放送では、この時期恒例のこちらの特番とか楽しめますし、そしてもちろん、「9つの日課とキャロルの祭典」もあります !! で、さらについでにこんな記事も見つけました。出だしを飾る 'Once in Royal David’s City' のソリストくんって、ホントに本番直前に決まるんですねぇ。
クレオベリー:前もって知らせることはありません。礼拝は BBC ニュース終了後の午後3時2分から始まります。ニュースの2分間、赤ランプが点いているんですが、ある時点を経過すると点滅しはじめて、中継が切り替わることを知らせるという精巧な仕掛けになってます。それで礼拝開始 10秒前だということがわかるんです。そのとき、ひとりの少年隊員を手招きして前へ出るよう促し、そして彼は自分のすべきことを知るのです。

皆さまもよきクリスマスを。

付記:Libera のこちらのクリスマスアルバム、なんと !! 24 日までの期間限定ながら、全トラックの無料試聴ができます。

posted by Curragh at 22:56| Comment(0) | TrackBack(0) | NHK-FM
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