2008年03月16日

インターネットは2011年にパンク??

 NYTimesから四題。

1). いまのところわたしたちには関係ないことですが、今月はじめに開催されたApple社のイベントで、ジョブズ氏がiPhone用開発キットを低価格で提供すると言ったそうです。あちらではApple純正品ではない、第三者の手になる「非公認」拡張ツールが配布され、利用者もけっこういるようですが、今後はAppleから提供されたツールで合法的に開発でき、iPhone使用者もそれらを自由に組みこむことができるようになるみたいです。会場ではベンチャーキャピタリストの方も参上して、iFundなる専用資金までポンと差し出すという大盤振る舞い。ジョブズ氏の発表によると、この開発キットは99ドルで配布するとか。で、さっそく会場では日本のセガやAOLが開発したというソフトを組みこんだiPhoneのデモ機が並んでいたそうです。

 Apple社側からはいまひとつ発表があって、ひと言で言えば、「iPhoneのビジネスモバイル端末化計画」みたいなもの。いままでのiPhoneではBlackBerryのように、MS社のExchangeといったソフトと連携して使う、ということができなかったのですが、今後は直接やりとりできるような仕様に変更する、くわえて遠隔操作でファイルの消去ができたりという、盗難などにそなえた高度なファイルセキュリティ機能も搭載するというもので、6月から実施するとのこと。iPhone既存ユーザーはこの新しい仕様に無償で更新してもらえるそうです。Apple社はiPhoneをBlackBerryの対抗馬にしようとしているのかな? だとすると、もうこれは携帯音楽プレーヤ+電話という枠には収まらない、万能端末という位置づけになるのでしょうか。記事によると、現在のスマートフォンとしてのiPhoneのシェアは首位のBlackBerryについでなんと2位(28%)だそうで、Exchangeとやりとりができるようになると、BlackBerryからの乗り換え組、というのも期待できそうだから、ひょっとしたらBlackBerryを蹴落としてiPhoneがシェア1位になるのかしら。自分としては、iPod touchにつたいしてこのほどおこなわれたというファームウェア更新がよかったかも(→公式サイト)。iPod touch、そろそろ買いどきか?? 

2). そしてこちらは2011年にはインターネット回線がパンクするかも…という記事。YouTubeだけですでに2000年一年分の全帯域を消費しているらしい(画質はたいしたことないとはいえ動画データなんだから、当たり前と言えば当たり前か)。記事に出てくる調査会社社長によれば、年間100%超の割合でトラフィックが増加しているので、このまま負荷が増えつづければ2011年には帯域じたいが不足する、つまりパンクするかも、という。でももとAT&T社の研究員だったというミネソタ大学の教授先生のように、ネットワーク関連機器も進化しているので、帯域にたいする負荷率は年間50%くらい、インターネットじたいが機能不全に陥ることはまずないという人もいる。むしろ問題なのはたんに技術的なことにとどまらず、情報通信のインフラ整備そのものにたいしていかに予算を割り当てられるかにかかっているという。もし米国がここでまごついていたら、わりと廉価で光ファイバーを個人住宅まで引いている国――日本なんかもそうかな、記事には台湾の人の話が書いてあったが。ちなみに台湾ではカリフォルニアの「高速インターネット」の二倍の通信速度をはるかに安価で提供しているという――に追い越されてしまう。そうなるとこれまでいろいろなWebベースで革新的なサービスを提供する企業が生まれて、ある意味米国経済の牽引役を担ってきたこの分野で取り残されかねない、という懸念のほうが強いという。インフラ面では、ITバブル崩壊後、「過剰な設備投資」によってかろうじてWebのトラフィック増加分は吸収してきたけれども、そろそろこちらも限界らしい。たとえばいま企業間では飛行機代とかにかかる多額の出張経費を抑える手段として、導入コストもさほどかからないインターネットによる会議システムを採用する企業が増えている。これが個人レヴェルでも普及すればたちまちトラフィック量は劇的に増える。AT&T社の話では、昨年一年間に海外インフラに投資した金額はなんと10億ドル(約1千億円超)にものぼるらしい。ようするに今後ますます巨大データのやりとりが増えれば、インターネットという通り道をもっと太く広くしないと極細の下水管みたいにつまってしまうかも、またこれは米国のIT産業の行く末も左右しかねない、ということです。でも個人的にはSecondLifeとかは典型的な消費者不在のサービスだと感じているから、インフラの現状に合わせた、もっと効率のいい使い方というのも考えたほうがよさそうな気がしますね。トラフィック、という点では、やはり増えるいっぽうの文字どおりのゴミ――スパムメール攻撃もなんとかしなくてはいけませんね。

3). タカにわざとボールを当てて死なせたとんでもないゴルファーが告発された、というのは日本でも報道されたから、知っている方も多いと思います(→国内の関連記事)。たしかにこれはまずいでしょう。「動物虐待ならびに渡り鳥を殺した」というかどで告発されたのですが、なんでもレッスンビデオの撮影中、やかましかった(?、羽音なのか鳴き声なのかは不明)から頭にきてボールを命中させたそうなんですが、本人は、「ただ追い払おうとしただけ」と反省の色なし。

4). 最後はこちら。真ん中の'LOSING AIR'と題された記事。Newsweek誌の技術コラムニスト――デイビィッド・ポーグ氏のNewsweek版? ――という人が、自分のMacBook Airをきれい好きな奥さんがそれとは知らずに新聞・雑誌の山ともども「ゴミ圧縮機」へ放りこんでしまったという、ウソのようなほんとの話が紹介されています(下線部は「MacBook Airのあまりの軽さ・薄さはかえってなくしやすい」という前文を受けているから、たとえば「これは当のリービィ氏にも言えること。彼もまた自分のMacBook Airをなくしたのだから」というふうにするのはどうかな)。↓

The selling point for Apple's MacBook Air is the laptop's lightness and thinness. But be careful, warns Steven Levy, a technology columnist at Newsweek, the Air is so light and so thin that you can easily lose it.
Mr. Levy should know, because he lost his. After tearing his apartment apart and considering that the laptop might have been stolen, he remembered leaving it on the coffee table, where newspapers and magazines tend to pile up. “My wife,” he wrote, “whose clutter tolerance is well below my own, sometimes will swoop in and hastily gather the pulp in a huge stack, going directly to the trash-compactor room just down the hall.”
As far as Mr. Levy can tell, that's where his laptop ended up.

 だらしなく書類を山積みして、その山の中に大切な「世界再薄」ノートブックマシンまで紛れこませてしまっている方、こんな憂き目にあわないよう、くれぐれもご注意。

posted by Curragh at 23:45| Comment(0) | TrackBack(0) | Articles from NYTimes
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