2006年09月19日

黄金のマスクにこめられた「思い」

 まずはじめに…今回の台風、こちらのほうでは被害はなかったものの、直撃を受けた地域の被害を伝えるTV報道などを見て、2年前の台風22号のことを思い出してしまった。

 2年前の10月はじめに伊豆西海岸・堂ヶ島付近に上陸、伊豆半島を直撃した台風22号は、はからずも来た時期も号数もあの「狩野川台風」とまったくおなじ、たどった進路もほぼおなじ、しかも小型のくせして最大瞬間風速50m以上、「史上最強」とまで言われたとんでもない台風でした。自分の住んでいる地域は海岸線沿いとはいえ西伊豆の付け根なので、ときおり風雨が強まるていどですんだのですが、親戚の住む西伊豆一帯ではあちこちで土砂崩れが起きて崩土が幹線道路をふさぎ、旧戸田(へだ)村など、一時「陸の孤島」状態になってしまいました。それでもまだしも被害は軽いほうで、駆け足で半島を横断した台風の進路に当たった伊東市宇佐美地区では背後の山から猛烈な突風が吹きぬけたために民家の屋根がことごとく飛ばされたり、鉄砲水が噴出したりと甚大な被害が出てしまいました。

 昨年春、写真を撮りに船原峠(土肥峠)のてっぺんまで登り、そのまま歩いて伊豆市(旧天城湯ヶ島町)側へ下ろうと向かっていたら、なんといまだにその先が通行止め、台風22号の復旧工事中なのには驚きました…。いかに台風の爪跡が深かったかということをまざまざと見せつけられました。

 …きのうはTV映像を見ながら、そんなことを思い出していたのですが、たまたま見ていたワイドショーでデーブ・スペクターさんが一冊の本を紹介していました…それがこちらの本。Bryan Norcrossという、マイアミにあるCBS系列のTV局でハリケーン解説を担当している人の書いたハリケーン防災本でして、内容は「ハリケーンの知識、ハリケーンへの備えと生還技術、被災からの復旧ガイド」ということらしい。米国は昨年の「カトリーナ」の被害がいまだ記憶に生々しいのですが(おかげでニュー・オーリンズ市ではジャズ演奏家がよそへ散ってしまってその数が3分の1にまで減ってしまったとも言われます)、被害地域ではさっそくこの本を参考に行政側も動いている、というお話でした。ひるがえってわが国では毎年のように台風の被害を被っているのに財政難…にかこつけて国も地方も台風対策をきちんと体系化しようとしていないですね。…個人レベルでできることには限界があるし、「天災には個人レベルの補償はしない」という発想は捨てるべきではないかといつも思います。その点、米国は対応が早い。もうこんな本まで出ていますし。よいところはどんどん見習って取り入れてほしい。

 本題。最近、こんな記事を見つけました。かの有名なツタンカーメン王の黄金のマスク。あのまばゆいばかりの輝きにはやはり秘密が隠されていたようです…。そしてネメスと呼ばれる頭巾の青の象嵌も、従来言われていたラピス・ラズリではなくて、まったく未知の顔料らしい…という「新事実」も明らかになった、というから驚きます。

 見る人を狂気に駆り立ててしまうほどに恐ろしくも美しい、古代エジプト芸術の最高傑作には、こんな秘密が隠されていたのですね…。

 たしか発掘者カーターも書き残していたような気がしますが、黄金のマスクに浮き彫りにされた若きファラオの顔にはどこか翳があり、深い悲しみの表情をたたえています。今回発見された事実はたんに当時の工芸技術がいかにすぐれていたかを示唆するだけにとどまりません。このマスクを仕立てた職人の、亡き王にたいするいわく言いがたい愛惜の念というか深い「思い」が、3300年の時を超えてひしひしと伝わってきます。

posted by Curragh at 04:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 歴史・考古学
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