1). 木曜の「バロックの森」。ふと気づくとボーイソプラノの歌声が。新聞から切り抜いた一週間分の番組表を確認すると、ハインリッヒ・ビーバーの「聖ハインリッヒのミサ」とある。演奏団体はレーゲンスブルク大聖堂聖歌隊。しかもボーイソプラノとボーイアルトのソロパートもある、とあっては録音しない手はない、と急いでカセット(20年選手のラジカセはいまだ現役)をセットして、途中から失礼、見たいな感じでエアチェックしてみました。後日オンライン番組表で確認すると、音源は国内盤で出ていたものらしい。ソロパートの声がやや幼い感じがしたものの、ビーバーの作品は有名な「ロザリオのソナタ」くらいしか聴いたことがなく、しかも声楽曲でレーゲンスブルクが歌っているので、どこかで見かけたら買ってみようかな。
2). つぎの日の夜の「ベスト・オヴ・クラシック」。古楽週間の最終日は英国、しかもオーランド・ギボンズ、トマス・ウィールクス、ウィリアム・バードにトマス・タリス、ヘンリー・パーセルなど、錚々たる面々の声楽作品のコンサートを取り上げていました。そこで解説の方がちょこっと触れていたのが、チャールズ2世による王政復古後から現在までつづく国教会(英国聖公会)系大聖堂聖歌隊のこと。各教区の大聖堂ごとにすばらしい聖歌隊を擁する英国ほど教会音楽とりわけ「合唱音楽」大国はなく、このような合唱音楽の伝統からすぐれた作曲家や音楽家が輩出されている、と言ってました。古楽でも当日紹介されていたタリス・スコラーズとかザ・シックスティーンズとか、英国発の世界的な演奏団体って多いですね。BBC Radio3で変声後のハリーくんの歌声を聴いた方によると、正統派のテノール歌手になれそうなくらい、いい声を聴かせてくれたという感想が。こちらも今後が楽しみです。
3). けさの「バロックの森・リクエスト・ア・ラ・カルト」。バッハづくしで、「ト短調の幻想曲とフーガ BWV.542」もかかってました…オリヴィエ・ペランという人の演奏。フーガがジャン・ギューほどではないけれど、やや駆け足の演奏でした。名前からしてこの人もフランス人奏者かな…?
…いまさっきの「名曲の小箱」。「ベスト・オヴ・クラシック/古楽週間」初日はジョヴァンニ・ヴィターリの作品を取り上げてましたが、こちらは息子のトンマーゾ・アントニオの「シャコンヌ」。大バッハの有名なシャコンヌ(BWV.1004)とならんで、こちらもけっこうよく演奏されますね。…シャコンヌ…とくるとパッサカリア。バッハは「不変の低音主題をもつ3拍子の変奏曲」をパッサカリアと定義していたみたいですが、じっさいのところこのふたつは同一の変奏曲形式として扱われる場合が多いようです。Wikipediaにも記事エントリがありますが、シャコンヌのほうはほんとうの起源はなんと中南米(!)らしい。このことについては『広辞苑』にも書いてあります(gooのオンライン国語辞典の『大辞林』にはこのような記述はありませんでした)。
2006年10月21日
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