2008年05月31日

地デジは2秒、ワンセグは3秒超遅い

1). 先日、ふと目にとまった新聞記事。なんでも地上デジタル放送は受信まで平均約2秒、ワンセグになるとなんと3.85秒も「遅い」という(→関連記事)。

 ひまなときはずっとNHK-FMを聴いているから、かなり以前より、AM/FMラジオ放送の時報よりアナログTV放送の時報が一拍遅いことは知っていた。さだまさしさんが不定期(?)に出演する深夜番組で、一度NHK-FMと連動して放映されたときがあり、ためしにFMで聴いてみたらさださんの音声がやはり一拍ズレて聞こえてきた。TV放送は若干、受信が遅いのです。

 そこへもってきてこんどの話。いくらなんでも2秒も遅いとは、クラシック専用ホールの「残響」時間じゃあるまいに。まことに本末転倒な事態だと思う。現行のアナログTV放送とくらべて2秒遅いということなので、じっさいにはもっと遅い。いくら「高解像度」の受像機で、「高画質」かつ「高機能な」放送を、と言っても、すわ大地震、というときに2秒も3秒も遅れて届くようでは間にあわない。助かる命も助からないかもしれない。地デジ放送のコピー問題…ばかりが取り上げられるが、それよりもこちらの問題のほうがはるかに重大だと思わないのか。昨年暮れにある週刊誌が「テレビを叱る」という企画ものを連載していたのを読んだことがあるけれど、ある人がうまいこと言ってました。「テレビは受像機のみならず、中身まで薄っぺらになっている」。「軽薄短小」もついに「人命軽視」か。なんだかいまの風潮がそのまま立ち現れているようで、薄ら寒い気がする。

2). Kenさんの書かれたこちらの記事を見て、いまごろ知った、ベルリン・フィルハーモニーの火事。よくよく探してみたら、NYTimesにもありました。

Sarah Willis, the orchestra's second horn, said she had been in the warm-up room when she "smelled something like lunch was burning."

最初は、パンかなにかが焼け焦げているとでも思ったみたいですね。

The Philharmonic’s distinctive yellow building, completed in 1963 and designed by Hans Scharoun, lies near the old dividing line of Berlin ― the wall ― in what was once the western sector. It is known for the quality of its acoustics.

そうそう、昔は「西ベルリン」にあったんですよね。本棚にはまだドイツが東西に分かれていた時代に出版された『ベルリン』という写文集がいまだにあるけれど、いまの中高校生ってみんな90年代以降の生まれの子たちだから、「旧ソ連」とか「東西ドイツ」といわれてもあんまりピンとこないかもしれない。時代と言ってしまえばそれまでだが、「ベルリンの壁」が市民の手で破壊される光景をTVで見たときには、「ヨーロッパが大きく変わろうとしている」ことを肌で感じたものでした。それに引き換え…ちょうどそのころバブルの絶頂期だったこの国では、近いうちに来ることがわかっていながら硬直化して時代にそぐわなくなった年金制度や社会保障制度問題についてなんら手も打たず無策のまま、代わりに「ふるさと創生資金」と称して各府県に1億円ずつバラまいていた時代でした。そのころから経済の輸出産業依存体質とか、公共事業のあり方の見直しとか真剣に議論して構造改革していたら、いまごろ道路特定財源とかですったもんだしたあげくみんなが振り回される、なんてこともなかったのでは…と思いますね。

 …記事とは関係ないけれど、この前見た「地球ドラマチック」。おお、なつかしの「ルノホート」!! たしかこれ、小学生のときに買った『宇宙のひみつ』という漫画本にも載っていた。1号と2号とあったんですね。番組は、開発者アレクサンダー・ケマルジャンの伝記としてもひじょうに興味深かった。驚いたのは、チェルノブイリ原発事故のとき、「ルノホート」の技術を生かして遠隔操作で動く小型無人探査車が作られ、おおいに活躍したこと。旧ソ連崩壊後は西側の科学者とも自由に意見交換できたケマルジャン博士。ついこの前も火星にPhoenixという名の探査機が着陸したばかりですが、ひょっとしたら米国における火星探査車開発にもこうしたケマルジャン博士たちの技術が生かされているのかなとも思った。とはいえ、着陸するため降下する探査機を上空からべつの火星探査衛星Mars Reconnaissance Orbiterが撮影するというのも、ある意味すごい話ではある(→NASA・ジェット推進研究所サイト内の記事)。

posted by Curragh at 20:37| Comment(2) | TrackBack(0) | 最近のニュースから
この記事へのコメント
これって重大なことだよね
Posted by たかし at 2009年11月10日 02:31
たかしさん、遅くなりましたがコメントありがとうございます。m(_ _)m

いまのところはまだタイムラグが出ていますが、圧縮技術が進歩すればアナログ放送並みの「遅延」に落ち着くのではないかと、いちおうは期待しています。いま拙宅も「地デジ」対応受像機になったのですが、たしかにラジオにくらべて受信のタイムラグが気になります。先日もNHKを見ていたら、「うちのTVは時報が遅いが、故障なのか?」という問い合わせがじっさいにあったことを紹介した上で、「データを圧縮して送信しているため…」という言い訳がつづいてました。やっぱり気がつく方は気がつくものですね。
Posted by Curragh at 2009年11月15日 00:41
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