2006年11月07日

シャイト、モーリア…

1). 先週3日の「文化の日」は「ドイツ3S」のひとりザムエル・シャイトの誕生日…だったらしい。だから当日の「バロックの森」はシャイト作品ばかり集めたんだな。ちなみに来年でシャイト生誕420年!

 さすがにシャイトはめったに聴かないけれども、番組でもかかっていたヴァルヒャによる演奏盤はもってます(ヴァルヒャ引退記念盤)。でもそのあとにかかった、マルティン・フレーミヒ指揮のドレスデン聖十字架合唱団による「宗教的コンチェルト集」から「主をたたえよ」。低音パートと高音パート(もちろん少年)とが交互に歌う形式で、けっこうおもしろくて思わず録音(また途中から…orz)。バッハ以前のドイツ作曲家の作品も聴きごたえがあります…シャイトつながりでは、師匠であるオランダ・アムステルダムの旧教会オルガニストのスヴェーリンク。オルガン独奏変奏曲「わが青春はすでに過ぎ去り」のレオンハルト校訂版スコアをもっていますが、当時流行っていたというこの主題旋律、どうもシャイトから伝え聞いたらしく、もともとドイツの歌だったみたいです。シャイトの生きた時代のドイツは30年戦争ですさみきっていた時代。まさしく「涙の谷」、この歌もそんな厭世的な時代背景から生まれたものなのでしょう。

 …わが青春はすでに過ぎ去り。わが喜びも苦しみも過ぎ去りぬ。わが哀れなる魂は体より離れゆく。わが命長からず。そは弱まり、消えゆかん。わが苦しみもまた失せり。

 原曲のオルガン独奏版もいいですが、基本的に足を使わない曲なので(終結部で足鍵盤を使う奏者もいるけれど)チェンバロでも弾かれたりします。チェンバロもいいとは思うけれども、この曲のもの悲しさがよく表現できるのはやっぱりオルガンのほうかな。

2). 先月末のことになりますが、土曜の明け方というか深夜(1時前)、茶の間にいたら、自室でかけっぱなしにしていたNHK-FM「ラジオ深夜便」からボーイソプラノっぽい歌声が。いそいで部屋に入ると、バッハの「狩りのカンタータBWV.208」の有名なアリア「羊は安らかに草を食み」でした…それもボーイソプラノのみのア・カペラでして、伴奏部もスキャットふうにハミングして歌ってました。演奏者の紹介は曲が始まる前しかなかったので、どこの子どもたちが歌っているのかはけっきょくわからず…。BAC? と思ったけれどもあれは器楽伴奏つきで、アンドリューくんのソロだったし。

 …アレッド・ジョーンズはどこだかのインタヴューかなにかにこたえて、「少年と少女の歌声のちがいははっきりわかる」みたいな発言をしていたけれども、明らかにわかる場合はべつにして、どっちだか判然としないこともけっこう多い…から、ほんとうにこれがボーイソプラノ構成のア・カペラなのか、それともどっかの聖歌隊の女子隊員が歌っているか…はわからないけれども、どなたかこのときの「ラジオ深夜便」を聴取された方がいましたらぜひ教えてください。m(_ _)m

3). …白川静先生が亡くなられたばかりだというのに、こんどはポール・モーリア氏まで…享年81、なんと急性の白血病だったらしい。イージーリスニング界の草分け的存在で、「恋はみずいろ」、「オリーヴの首飾り」はつとに有名ですね…モダンチェンバロの響きを効果的に使ったこれらふたつの曲を聴くと、自分の幼少時代を思い出して、なんかとても懐かしい気分になります…チェンバロ(モダン楽器だけど…)をモーリア氏の演奏ではじめて耳にした、なんて人も多いのではないでしょうか。モーリア氏はもっぱらアレンジャー兼指揮者として活動していたわけで、「恋は…」ももともと女性シャンソン歌手の歌らしいのですが、オリジナルもいくつか作曲しています。大の親日家で、阪神淡路震災のときは復興支援チャリティアルバムを制作したりと、日本ともとても縁の深い人だっただけに、残念。

posted by Curragh at 20:29| Comment(5) | TrackBack(0) | 音楽関連
この記事へのコメント
Curraghさん、こんにちは。「羊は安らかに」のアカペラ版ですか!誰でしょうねえ。。あの曲は私が初めて買ったアレッドのCDにも収められていて(ん?これはウェールズ語では?ドイツ語ですか?)大好きです。ちょっとBCSDで検索してみましたがボーイだとやはり伴奏付きですよね・・それに、あの素敵な伴奏部をハミングだなんて、、ハミングってだいたいボーイはやらないと思いませんか?ガールトレブルではないのかしら。。

私もボーイトレブルとガールトレブルの区別がつくかと言われたら、、自信ないですが。。でも、例えば、サンマルク少年少女合唱団のCDでモニエ君と女の子のデュエットをfeatureしてるのとかがありますが、、どうもガールトレブルはねえ・・・ぞくっとするような魅力を感じないんですよね。。。
Posted by Keiko at 2006年11月08日 12:28
Keikoさま

お返事が遅くなってしまいました。m(_ _)m

NHK-FMで夏に聴いたハンガリーの「カンテムス」はけっこうよかったですが、自分もどちらかというと少女より少年…のソプラノのほうが好きですね。たしかにバッハ時代のトレブルとは比べるべくもないのでしょうけれども、基本的に「その時代の音楽はなるべく当時の様式で」聴きたい人なので、そうなると当然ボーイソプラノしかありません。大人の女性歌手のほうがよいという場合もあったりするので、これはもう個人の好みの問題になりますね。

問題の曲、もう一度NHK-FMでオンエアしてくれないかな…と念じている今日このごろです。
Posted by Curragh at 2006年11月12日 17:52
>時代の音楽はなるべく当時の様式で →ボーイソプラノ・・・同感です〜

あと、すみません、話がそれるのですが、Curraghさんはカストラートとかはどう思われますか?私は例の映画を、もう15年近く前でしたっけ、都内の映画館まで必死で見にいきました。衝撃でしたね・・ボーイとはまた異なる美の世界ですね・・・


Posted by Keiko at 2006年11月12日 23:03
Curraghさん、何度もすみません。
それと、わたし恥ずかしながら「モダンチェンバロ」っていう言葉を初めて聞いたので、Wikipediaのチェンバロの項目を読んで、なるほどと。。。「恋はみずいろ」とか中学時代?^^;
かな、よく聞いていましたが、あの伴奏がそうだったのですか・・・勉強になります。ともかく、チェンバロyやフォルテピアノの演奏を生で聴いたことがないので、一度たっぷり聴きたいと思っています。
Posted by Keiko at 2006年11月12日 23:11
お返事、またまた遅くなってしまって申し訳ありま
せん…。m(_ _)m

カストラートですが、いくら音楽のためとはいえ、去勢はやはりやりすぎですよね…期間限定だからこそ価値があるとも思いますし。当時の主義思想を現代の価値基準で判断するのは正しくないですが、やっぱりこれはどうかと…ファルセットで歌うカウンターテナーでよいのでは、と思います。最近はあんまり来日してないみたいですがブライアン・アサワさんとか、米良良一さんの歌声はけっこう好きです。
Posted by Curragh at 2006年11月19日 21:02
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