ウクライナ危機が始まって早くも1か月が経過した。先月 24 日にとなりの大国ロシアがいきなり侵攻してきて以来、ウクライナの難読地名も毎日のように報じられるようになってます(首都の表記名も、現地語読みに切り替えるとか言ってました)。
そして、最近やはり気になるのが地震の頻発ですね …… それも夜中がひじょうに多い印象がある。ただでさえ、福島県の方はお辛いのに …… 11 年前の震災ではなんとかもちこたえたわが家が、今月 16 日の激震でついに全壊になってしまった、という話も聞きます。せめてもの希望の光は、先日の大相撲春場所で、地元出身力士の若隆景関が優勝したことでしょう。福島県出身力士としてなんと 50 年ぶりの快挙だとか。静岡県出身力士もみなさんも、とくに熱海富士関の活躍に地元熱海の人たちもおおいに元気づけられていると思う。
当たり前と言えば当たり前なんですが、最近の訳出作業はウクライナ関連が急に増えてきました。昨年のいまごろは、やはり mRNA ワクチンすらなかったので新型コロナ関連記事が多かった(もっとも、パンデミックが収束する気配もいまだなし)。いまも複数の〆切り抱えてちょっとアップアップしているのですが、そんな折、けさの朝刊をぼんやり眺めていたら、こちらの訃報記事に目がとまった。
三留理男氏 …… と見て、ややあってああ、あの方か、とほんとうに久しぶりに思い出していました。あれは不肖ワタシが小学生だったとき、たしか課題図書かなにかで買ったのが、『カメラはなにを見たか』。これほんとに子ども向けの本なの、というくらいに、当時問題視されていたスーダンあたりの飢餓問題や戦場の写真などがバンバン出てくる。内容はもちろん、子どもでもしっかりわかるようにとてもやさしい筆致で書かれています。本の前半はカメラに興味を持った少年時代の話や投稿写真で賞をもらったことなども書かれてあり、著者の半生の記録でもあります。
いまや記憶もあやふやながら、なお頭こびりついて離れない小見出しがあります──「カメラは涙でくもった」。げんにいま、戦場と化したウクライナの街から決死の覚悟でひとりの独裁者が勝手に起こした戦争の真実を切り取って、わたしたちに送り届けている記者や写真家が何人もいる。三留氏の遺志を継ぐ人たちと言っていいかもしれない。というか、ここ数年の世界の趨勢を見ていると、「歴史は繰り返す」を地で行っているようでなんか空恐ろしささえ感じる。いちばん驚き、かつあきれたのは、ロシア大統領みずからがいかにもかる〜い調子で「核兵器の使用」なんてほざきやがったことですな。インターネット空間も「サイバー軍」なる組織が暗躍していて、ここのところ日本企業の被害も報じられていますね。
…… 綾小路なんとか氏じゃないが、あれから 40 数年。せっかくひさしぶりにご尊名を拝見したというのに、残念ながら逝去の報でした。享年 83。合掌。
そしてそのとなりにお名前が出ていたのが、作家の野田知佑氏の訃報記事でした。そう、言わずと知れたあのカヌーイスト作家の方。愛犬とともに悠揚迫らずカヌーを漕ぐ姿、いまもよく覚えています。立松和平氏やC・W・ニコル氏とともに、けっこうテレビ(いまみたいな薄い液晶画面ではなくて、でかくて重たいブラウン管だったころ)にこのお三方が出てましたね。共通していたのが、当時はやっていたゴルフ場乱開発反対という立場でした(西伊豆にもその手の開発話があって、まだ若かったワタシは安良里の親戚とモメたことがある。ちなみにそれをやろうとしていたのが、東京五輪の開会式をめぐるゴタゴタや、裾野市出身の若い女性社員の過労死で問題になった、某広告代理店大手)。
このおふたりがいまの世界を見たら、いったいなんて言うのでしょうね …… ついそんな勝手な妄想に走ってしまう、花曇りな今日このごろ。
2022年03月31日
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