2009年06月07日

グルダの「アリア」

 けさの「20世紀の名演奏」は、先月31日に逝去された音楽評論家、黒田恭一さんを偲ぶ特集でした…カラヤン指揮ベルリンフィルによるマスカーニの歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」の有名な「間奏曲」ももちろんすばらしくてよかったけれども、黒田さんは大のグルダファンだったらしい。グルダ、とくると、おかたいクラシック好きには怪訝な顔をされる人がいまだにいるかもしれない。でもこういう「型破りな人」人こそ、音楽の本質を突いていたりする。グールドなんかそうですね。ひさしぶりにグールドがオルガンで弾いた「フーガの技法」を聴いていますが、なんだかんだ言ってもやっぱり天才ですね。番組後半には、黒田さんも大好きだったというグルダの「アリア」もかかりました…これ、自分も大好きな作品。93年だったか、けっきょく最後になってしまった来日公演で、グルダが興奮冷めやらぬ聴衆に、「なにかアンコールはあるかい?」と振ったら、すかさず「アリア!」の声。「『アリア』? グルダのだね?」とにっこり微笑んで、やおら自作の「アリア」を弾きだした…あのときの公演のもようを録画したビデオはいまでも後生大事にとってある。それはそうと、こちらの通販にてその「アリア」ピアノ用の楽譜を発見。お足はあいかわらずないけれども、またほしいものが増えてしまった…。

 今日は朝から盛りだくさん。「バロックの森」ではバッハの世俗カンタータ(BWV.215)と、「ト短調の大フーガ」として有名な「幻想曲とフーガ BWV.542」がかかったし、なんといっても「海外コンサート」では、あの巨匠ミシェル・コルボ指揮による「ロ短調ミサ」までかかった。なんというぜいたく!! LFJ2009でもコルボの公演は即完売したらしいし…でも残念ながら金曜夜の「芸術劇場」は見逃した(というより寝ていた orz)。せっかく自分の聴いた、ピエール・アンタイ指揮のカンタータBWV.33の公演のもようを放映していたというのに…。合唱ファンだったらコルボの名を耳にすれば、1972年の「伝説的名演」を収録したアルバムを思い浮かべる人も多かろう。フォーレの「レクイエム」のアルバムですね。自分は廉価盤の紙ジャケのやつをもってますが、あれはほんとうに名演。しばらく聴いてないから、また聴いてみよう。

 いまさっきの「ビバ! 合唱」。今年が記念イヤーのメンデルスゾーン特集。のっけからマルティン・フレーミヒ指揮ドレスデン聖十字架合唱団によるモテット「主をたたえよ」。この盤は、ひょっとしたらもってるかもしれない…最近聴いてないから確認してみないとわからないけれども。「エリヤ」からも二曲かかりましたね。案内役の作曲家松下耕先生も言っていたけれど、「メロディーは天から降ってくるもの。ハーモニーは作曲者の技量。メンデルスゾーンはその両方をもっていたわけで、まさしく天才! ですね」というのは、まったくもってそのとおりだと思う。メンデルスゾーンの歌曲・宗教声楽曲はけっこう好きで、前にもここに書いた「鳩のように飛べたなら」はとりわけ大好き。自分が死んだらなんも聴こえないけれども、「葬式にかけてほしい曲」ナンバー・ワンかな。「歌の翼に」も好きだけれど、「おお、ひばり」、これもいいですね。TFMのクリスマスコンサートのときに聴いたんですが、失礼ながら成人女声の声より、清冽で軽やかな少年合唱のほうが曲想からしてもふさわしい気がする。もっとも作曲者はふつうに成人女声で、と指定しているのかもしれないが…。そしてもうひとつ宗教声楽曲がかかりましたが、歌っているレナー・アンサンブル・レーゲンスブルクという団体、ピンときた方もいると思いますが、そう、あのレーゲンスブルク大聖堂の「雀たち」のOB団体なんであります。松本先生いわく、「この人たち、とってもおちゃめなんですよ〜。でも合唱となるとこのようにビシっとそろうんであります」。少年時代から訓練を積んだ「おなじ釜の飯を食った」者どうしですから、アンサンブルの呼吸もばっちりです。

 それとちょうど時間帯が重なってちょっとしんどいけれども「N響アワー」。こっちも印象的でした…前にもここに書いたフィンランドのピアニスト・作曲家・指揮者のオッリ・ムストネン! 23のとき初来日してピアノ協奏曲を弾いていたときのもようも出てきたけれども、なんか若いころのアレッドに似ているな。いまでも若々しくて、かっこいい。できればあやかりたい(笑)。ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲 ニ長調」の第一楽章のもようが放映されましたが、初来日のときと変わらず、なんと情熱的で若々しい演奏と指揮! ベートーヴェンの生きていたころは「弾き振り」が当たり前だったろうけれど、これができる人ってほんと尊敬する。なかなかできるもんじゃありません。インタヴューにもこたえてましたが、日本びいきのようで、なんだかとてもうれしいですね。ムストネンさんの自作「三つの神秘」も、どことなくヴィヴァルディの「冬」みたいな感じでおもしろかった。前にも書いたけれども、ムストネンさんはもっか、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全曲を「弾き振り」で録音中だとか。あ、そういえばこちらのCDも、じつは気になっていたりする。とはいえお足が…。

posted by Curragh at 23:44| Comment(0) | TrackBack(0) | NHK-FM
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