2009年09月30日

'Ponyo'に川越に東京パン事情

 たまった記事第二弾(orz)。駆け足で行きます。

 「崖の上のポニョ」がPonyoとして先月から米国でも封切り、という記事。わりと好意的な評でして、ポニョの顔が奈良美智氏の描くむすっとした女の子の絵に似ているとかはちょっと笑えたが、いま流行りの3-DとかCGとかはいっさい使わずにすべて人間の手で描いた「芸の細かい」ことが売り物の和製アニメ作品という点を高く評価してもいます。

The softly smudged field of grass that surrounds Sosuke’s house like a blanket is striking partly because you can see the touch of the human hand in each blade. The blurred pastel quality of the grass, the softness of this green mantle, convey a feeling of comfort that in turn summons up words like warmth, home, love.

観た人のコメントとか見ると、好き嫌いがはっきり分かれる映画みたいですね。とはいえこれ書いてる本人は観ていないから、なんとも言えんが…前にも書いたけれども、あの歌。あれ一度耳にしただけでみごとに刷りこまれてしまった人なので、あれだけでもうたくさんという感じ(笑)。大人の鑑賞にも耐える作品だと思うけれども、評者の言うごとく、やはり子どもにこそ見てもらいたい映画かと。内容とは関係ないことながらポニョの父親をなんと! リーアム・ニーソンが吹き替えているとは…なぜか「クワイ-ガン・ジン(SWのEP1ね)」を思い出してしまった自分…。

 つぎは旅ものから。なんとかつての城下町・埼玉県川越市が紹介されている! しかも――もう終わっちゃいましたが――例の「朝ドラ」のことまで出てきます(当たり前か)。

Its streetscape is so authentic that NHK, the national television broadcaster, is filming one of its serialized morning dramas in Kawagoe, a city of 330,000.

でも記事の書き手が教師として川越市に住んでいた20年以上も前に知ったように、ほんとうの賑わいというのはこんなものじゃなくて、10月に開催される「川越まつり」だそうです。3トンもある山車が何台も繰り出すそうなので、なるほどたしかにこれは見ごたえありますね。記事には「川越まつり会館」とか「小江戸」と称される古い町並み、とりわけ「蔵」について取り上げています(こうした古い蔵は「一番街」というあたりに集中しているらしい)。いまではこうした歴史的建造物も、瀟洒な喫茶店とか蕎麦屋とか蒲焼屋になっていたりして観光の人気スポット的存在。とにかく「昔の東京」を知りたければ、東京からは遠い「明治村」よりまずはすぐ近くの川越市に行くべし、と言ったところですか(ドラマや映画のロケ地としても知られる「大正浪漫夢通り」も紹介されています。また「スライドショー」には人力車も写っていたが、浅草でも見かけたし、伊豆西海岸の松崎町でも町役場の人がヴォランティアでがんばって営業しています)。

 「旅もの」ではそれより以前に、アイルランド南部の港町コーク(冒険作家ティム・セヴェリンが住んでいるところ)で過ごす36時間なる記事もありましたね。町中心部から北側の丘に聳える聖アン教会(1722年建立)の鐘楼からの眺めは絶景ですねぇ(有料。8つの鐘も鳴らせるみたい)。スライドショーも見てみましたが、市民の台所、'English Market'って400年もの歴史があるのか。リー河沿いにある「フィッツジェラルド・パーク」もとても美しい。木立が水面にまで垂れている雰囲気が、どことなく柿田川にも似ている。もちろんアイルランド名物のパブもありますが、フランシスコ会系修道院だったところにはなんとビールの醸造所まであります。でも個人的には「バター博物館」がおもしろそう。

 最後はこちらの記事。かつて在京の欧州人は故国のおいしいバゲットが恋しい、と思っていたが、いまでは逆で、故国のパンよりほかならぬ東京のパンのほうがおいしい! らしいです(こちらの元記事はどうもIHTからの転載らしい)。いわゆるパン屋、というより高級ブティックのおもむき。売り物も、乱雑に積み重ねてではなくて、手袋をはめてひとつひとつていねいにディスプレイする。で、当然のことながら、お値段も少々張る(引用記事中の「円」マークが逆スラッシュになってしまった。orz ちなみにWindowsのディレクトリツリーで「円マーク」として表示される部分は、本来はこの逆スラッシュで表示されるべきもの)。

The price tags will raise eyebrows: The average cost of a small baguette is \380, or $4, while pain de campagne made from natural yeast and domestic, organic flour can go up to \800.
Yuko Ohashi, a bread journalist ― yes, there is such a profession these days ― said: “Compared to buying a new blouse or a pair of heels, bread is so much more accessible, yet it generates the same kind of fashion experience.”

“The opposite of that experience is buying a toxin-laden, factory-manufactured bread that’s cheap and abundant and ultimately fattening,” she said. “Bread made from scratch, with natural yeast and organic ingredients, won't do that kind of damage.”

毒入りではないパンはこういうお店で、ということか。なんとか製パンの安いパンって、体に悪いんだろうか…って毎日食ってる本人はいたってピンピンしているから、いまのところは大丈夫みたいだけれども。ついでに「田舎風パン(pain de campagne)」とか「素朴なパン(pain rustique)」という言い方もはじめて知った。というわけで、もはや欧州の物まねではない、「東京スタイル」として確立したひとつの芸術になった、という。

Mr. Asano claims that Tokyo bread has reached a stage where it is no longer a Japanese rendition of an exotic Western product, but an artistic commodity that exists in its own right.

 …ここでいつものように脱線して、週末に聴いた「バロックの森」。おおなんですと、ジョスカン・デ・プレってあのダ・ヴィンチと知り合いだった?! ダ・ヴィンチがミラノにいたころの話だそうだから、ひょっとするとあの傑作「最後の晩餐」とかも見ているのかもしれませんね。バッハの「カンタータ第1番」もかかったけれども、あれってたぶん「カンタータ全集」のものでしょう。それといまさっき聴いた「インストルメンタル・ジャーニー」。おなじくバッハの「オルガンのためのトリオソナタ BWV.527」の第2楽章がかかったけれども、オルガン独奏ではなくてオーボエとチェンバロによる演奏でした。たまにはこういう演奏盤もしっとりとしていいですね(追記。先日、地元紙夕刊にも川越市のことが載ってまして、蔵造りの町並み、「時の鐘」、大正浪漫夢通り、一番街のこととか紹介されてました。なるほど、歩いてゆくとどんどんタイムスリップする町並みですか。東京からもそんなに遠くないし、時間があったら行ってみたいですね)。

posted by Curragh at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | Articles from NYTimes
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