2007年02月04日

先週の番組から

 …NHK-FM、先週ももりだくさんの内容でした。で、いままでおおざっぱに「音楽関連」としてくくっていたのですが、NHK-FMを聴取した感想だけの記事もけっこう多くなってきたので、これはこれでひとつのカテゴリとして独立させてみました。

 まず「バロックの森」。なぜかバッハの「クリスマス・オラトリオ」4・5・6部をオンエアしてました。西洋では地域によってはCandlemas前日まで「もみの木」を出しっぱなし…にするところもあるようなので、ある意味教会暦に沿った選曲?? アーンという人の「ハープシコード協奏曲」というのもあんまり聴かない曲ゆえおもしろかったけれども、白眉はやっぱり若きアレッドの十八番、バッハ/グノーの「アヴェ・マリア」。とくにこの時期、日の出前の暗いうちから澄み渡ったボーイソプラノの歌声…というのはとてもぴったりなような気がします…。金曜の朝のヘンデル特集、「テ・デウム/ユトレヒト」が再オンエアしてました。クライストチャーチ大聖堂聖歌隊のコリスターの凛としたハーモニーもまたすばらしい。

 その前の日曜、N響定演ライヴで聴いたサン-サーンスの「オルガンつき」。NHKホールの大オルガン、ひさしぶりに聴きました。もちろんエアチェック。

 「ベスト・オヴ・クラシック」では火曜日にマルティン・シュタットフェルトの「ゴルトベルク」の名演も再放送されてましたね。最後の「オルガン小曲集」からの一曲(BWV.639)はコープマンもオルガンリサイタルでアンコールを求められたとき、必ずといっていいほど弾く珠玉のオルガンコラールなのですが、これは「小曲集」中唯一の3声部作品。人間の不安な心情を思わせるような内声部の16分音符進行と、「心臓の鼓動」を象徴する音型の通奏低音上に、定旋律を歌わせるというかたちになっていて、コラール歌詞の「深い祈り」をバッハが巧みに音楽化している好例です(一般的にはBWV.622のほうがバッハのコラール編曲技法の典型としてつとに有名ではあるけれど)。「小曲集」では待降節コラールで曲集の冒頭を飾るBWV.599も大好きです。こちらはクリスマスを待つ静かな喜びが満ちた、心休まるオルガンコラールです。

 …きのうの「FMシアター」でオンエアされた、「タケルさんの優雅な生活」。こちらもすこぶるよかった。主人公は札幌に住む平凡な男子高校生。IT長者だという青年実業家が、主人公の祖母との縁で、このごくふつうの家庭にやってきて生活をともにする。何事にも前向きな青年に感化されて、家族も近所の人もみな「一歩を踏み出す勇気」をあたえられて生活が変わってゆく。ただひとり、高校生の父親だけが青年のことを気に入らない。リストラされ、苛々が募ったとき、この左うちわみたいな生活を送る青年に思わず八つ当たり。青年ははやくに父親と死別したこと、家族の縁が薄かったことを高校生に述懐して出て行く。父親は、息子から青年についていろいろ話を聞かされたあとで自分の非を認め、おかげで自分もものの見方が変わったと打ち明ける。そんなとき一本の電話が。青年実業家からだった。家族はかわるがわる受話器を取って、あなたはうちの家族の一員だからはやくもどってくるようにと告げる…実業家の青年はあらたな「絆」を見出し、感極まる…とこんな内容。現実はなかなかこうハッピーエンディングとはいかないだろうけれども、心温まる、いいお話でした。

posted by Curragh at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | NHK-FM
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/3285953
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック