2009年11月14日

天国的な美しさ

1). けさの「バロックの森/リクエスト」は大バッハと息子たちの作品がかかりました…出だしの「ふたつのバイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV.1043」、これひさびさに聴きまして、感動をあらたにしました…とくに「ラルゴ・マ・ノン・タント」の中間楽章が大好き。二丁のヴァイオリンが丁々発止といった緊迫感あふれる掛け合いが「ヴィヴァーチェ」の第1楽章の聴きどころとすれば、第2楽章での二丁のヴァイオリンのやりとりはため息が出るほど美しい。天国…というのがいったいどんな場所なのか、は召されてからのお楽しみでしかないのですが(? 、地獄行きもしくはリンボー行きなんて言わないでね。レトリックですので)、この第2楽章の二丁のヴァイオリンの調べはまさに「天上の音楽」というのはこんな感じなのではないのかと思わせてしまうくらい、じつに美しい、と思う。朝の目覚めにはまさにぴったりですね(現存するのはソロおよび通奏低音のパート譜のみ)。最後にかかった「オルガンのためのトリオ・ソナタ BWV.530」ももちろんすばらしい作品、というか、恐るべき難曲。でも「ひとり室内楽」をただ聴いているかぎりでは、そんなことみじんも感じさせない、バッハにしてはわりと「とっつきやすい」作品のように感じます。

 今週の番組テーマは「追悼の音楽」で、たとえばブロウの「ヘンリー・パーセル氏の死を悼むオード」などを聴くと、やはり最愛の弟子を突然、失った師匠の深い悲しみと衝撃がずしりと伝わってくる。パーセルの葬儀の場へタイムスリップしたかのような感覚に襲われます(パーセルの死因ははっきりしていないようですが、一説によると結核らしい)。

 …そういえば今日のお昼時に放映していた「世界ふれあい街歩き」はリンツでして、もちろんあのザンクトフローリアン修道院教会も紹介されてました…あそこの大オルガンの真下に、アントン・ブルックナーが眠っているのですね。りっぱな棺も映し出されてました。リンツ中心部から15kmも離れたところにあるんですねぇ。

2). ところであのツタンカーメン王墓はようやく修復される運びになったみたいですね。先日の地元紙夕刊紙面にリンク先の画像とおんなじ写真とともに載ってました。修復作業がはじまると…当分のあいだは公開停止になるのかな? この墓は「特別料金」で、王家の谷入り口で入場料を払っただけではダメで、墓の入り口にてさらに見学代金を取られるそうです。現在もなお貴重な「第一の人型棺」が残されている墓所でもあるし、そのお金が墓の維持管理に使われているのであれば(たぶん)、「特別料金」扱いはしかたないでしょうね(それにしても「玄室」の床面ってずいぶんボコボコしているんですね…手前に見えているのは石棺のふた。真ん中で割れているのはもとからで、たぶん突貫工事でこさえた花崗岩のふた[石棺本体は石英質の岩]がなんらかの理由で割れてしまったらしい。割れた部分はセメントでつなぎあわせてある)。それと「カーターハウス」もこのほど修復され、いずれは一般観光客向けに公開される計画だという。希望者はなんと宿泊もできる!! カーターの亡霊とかが出そう(?)ですが考古学好きにはたまらないかも。

 …と最後にまったく関係ないヨタ話のたぐいではありますが、手短かにガス抜きを。先ごろ明るみに出た超有名な脳科学者先生の申告漏れの件。ご本人は担当している番組サイトにて「予想以上に仕事に追われ、確定申告する時間がなかった」とか釈明しているそうですが、脳科学を専門にしている方にしては釈明にもならない釈明ではないですか。それだったらていどの差こそあれ、だれしも忙しいじゃないですか。額も途方もないし(一般的な一庶民から見れば)…いままで税理士に頼まなかったというのが、不思議といえば不思議な話ではある(たしか「雑所得」って年間20万円以上になると確定申告が必要になると思った)。そういえば先生は今年のLFJのアンヴァサダー(?)だったかしら、そういう役回りも務められていて、『音楽の捧げもの』という新書本まで書いて、御著書は会場に山積みされて売られていた。先生も大のバッハ好きらしいから、たぶん内容はすばらしい…のでしょうけれども、この「申告漏れ」の話を聞いたときは、正直、あきれた。

 …けさ見た「オバマ大統領の演説(あのサントリーホールを貸し切り!!)」は、やはり「語られることばの力」を感じた。だれかさんの言い方をそっくりそのまま引用して感想を要約すれば、「やっぱりオバマは演説がうめーなー」でした。

posted by Curragh at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | NHK-FM
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