2010年03月15日

みなさんラーメン好きですねぇ

 1月末の記事ですが、ちょっとおもしろかったので取り上げてみます。NYTの旅行記事担当記者さんによる「東京ラーメン名店食い歩記」です。

 記事を見てまずおどろいたのは、英語で書かれたラーメンブログとかラーメン・データベースの多さ。こんなにもあるのか、という感じ。庶民の味の代表みたいなラーメンですが、あまりにubiquitousすぎて、外国の人でこんなにのめりこむ向きが多いとは思ってもみなかったもので…その熱心さには脱帽するほかなし。これ書いた記者さんは11月下旬、一日あたりだいたい4食のペースで一週間かけて東京の名店を食べ歩いたらしい。

 出だしの「がんこ」というお店。記事にもそう書かれていたとはいえ、スライドショー見てさらにびっくりするのはその店構え(?、と言っていいのかな)消防法とかには引っかからないのかなと、ラーメンの味と関係ないところで気にはなる。

 ほかにも「凪」とか「斑鳩」とか「五行」とか、自分はさっぱり知らなかったがそれぞれおいしい、こだわりのラーメンを出すお店がいろいろと紹介されています。…そのなかでとくに興味をもったのは、NYCの有名フレンチでシェフをしていたというアイヴァン・オーキンさんの切り盛りする「アイバン・ラーメン」というお店。ラーメンのスープにはこってりした豚骨系とか味噌味系とかあるけれど、個人的にはさっぱりした醤油味系か塩味系が好き(「支那そば」のたぐいとか)。ご当地ものでいけば、「喜多方」が好き(以前、神保町の「小法師」にて食べたラーメンはチャーシューがとろけるほどやわらかく、またスープも麺もおいしくて、なるほどみんな行列を作ってまで食べに来るわけだと妙な納得のしかたをした。もっともこれは例外で、並んでまで食べようという気はさらさら起きないほう)。なのでここの「塩ラーメン」とか「醤油ラーメン」あたりを食べてみたい(オーキンさんの上梓したこの本もぜひ読んでみたい)。

 なお、こちらのブログ記事によると、オーキンさんが以前働いていたというフレンチレストランはあのテロ事件後に閉店してしまったんだそうです。Times記事では、オーキンさんは日本人の奥さんと息子さんとともに2003年に東京に移住。もともとラーメン好きだったこともあって迷わずラーメン屋の店主になることを決意、2007年に念願の店を開店したというから、これだけでもすごいなぁ、と思うのですが、なんとサークルKサンクス系でここのお店のラーメンのカップ版が売られているというからさらにびっくり(買ってみたいけれども、限定品らしいからもうないかも)。

 記事後半、「ラーメン・ガール」なる映画まで出てきますが、Sohee Parkってだれだろ、と思っていたら某韓流スターだった(orz)。この作品で主演した女優さんが急死していたということもはじめて知ったけれども、この俳優さんはじめ、英語ラーメンブログを書いている米国人と連れ立ってラーメン三昧するうちに、ハマってゆく自分に気づくあたりがおもしろい(このブログを書いているサンフランシスコ出身の方はラーメンみたいに細身長身の人だった、というのは笑えた。ヤセの大食いのたぐいかな?)。

Indeed, it’s great stuff, perfect in its way. But as I tried (and failed) to finish the monster bowl, I wondered how much the 45-minute line had affected my judgement. Who waits that long and doesn’t deem the ramen great? Was I crazy, à la Mr. MacDuckston? Or just obsessed like everyone else?

 ラーメンブログ書いている本人が、'That’s crazy, any way you look at it,'なんて自嘲しているくらいですが、それだけの価値はあるということですかね。短気な自分は、30分が限界かな。またこの記者さんは、新横浜ラーメン博物館にまで足を伸ばして取材する、熱の入れよう(17世紀に儒学者の使節団によって持ちこまれたのが日本のラーメンのはじまりだったとは知らなかったが、Wikipediaの記事では懐疑的な見方)。

 東京のラーメン店はたいてい迷路のように入り組んだ路地裏にあったりするから、おかげで記者さんは東京の地理に明るくなったとか日本語がすこしは上達したとも(→参考リンク:記事の邦訳掲載ページ。もっともこちらのブログ記事では、'a Wonderland dream of noodly bliss'に「ラーメン天国」というみごとな訳語を当てていまして、こんど使ってみよう、とひそかに思ったのであった[笑])。それにしても、東京だけでラーメン屋さんが4,137軒もあるんだ! 中華のみならず、大好きなピッツァとか、あるいは口にしたことはないがフレンチとか、東京にいながらにして世界各国の料理が味わえる、というのも事実。それにともなう問題(廃棄食材とか)も批判の対象になったりするけれども、ことラーメンにかんしては北は札幌ラーメンから南は博多ラーメンまで、全国津々浦々の「味」が一極集中している東京は、まさに「ラーメン天国」なのかもしれない。

ぜんぜん関係ない追記:いま、「ラジオ英会話」聞いていたら、「伊豆シャボテン公園」にいる、名物カピバラの温泉浴のニュース(!)を取り上げているじゃありませんか。つぎは昨年、日本人としてははじめて「ロストロポービッチ・コンクール」で優勝した宮田大さんのニュースも出てきました(こちらのサイトでストリーミングが聴取可能)。

posted by Curragh at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | Articles from NYTimes
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