2010年08月09日

オバマ大統領は来るのだろうか? 

 以前キューバ関連の記事で、今月6日と9日がなんの日なのか、向こうの子どもたちはみんな知っているということを書きました。今日は65回目の長崎原爆忌でしたが、6日の広島原爆忌に原爆を投下した国の大使がはじめて参列したことを報じる記事NYTに出てました。

 記事はとくに主張もなくて、淡々と事実を伝えるだけの中立的内容でしたが、平和記念式典に参加した一般の人への取材もしています。20人ばかりの人に取材したらしいけれども、それによるとほとんどの人は、いまさら米国に謝罪してもらおうという気はない、とにかく65年前のあの日、広島でいったいなにが起きたのか、オバマ大統領自身の目でぜひ確かめてほしい、来てくれるだけで慰めとなる、といった意見がほとんどだったという。

While some Japanese still consider the bombings a war crime, mainstream opinion appears to be more complex, largely out of recognition of Japan’s militaristic past. In interviews with more than two dozen Japanese who visited the Hiroshima Peace Memorial this week, only one said with any conviction that the United States should apologize.

広島市長の造語である'Obamajority' も引用して、大統領訪問にたいする広島市民110万人の期待感にも触れていましたが、11月に予定されている来日では、ちょうどときおなじくして「ノーベル平和賞受賞者世界サミット」も当地で開催されるし、ここはひとつ…と思いたいところだが、向こうは向こうで中間選挙があったりで、実現するかどうかはかなり微妙。昨年プラハで演説したことを真剣に考えているのなら、せめて広島くらいは足を運んでほしいものではある。どっちかというと「革命! 闘争!」なイメージの強いゲバラでさえ、お忍びで広島平和記念公園を訪問しているし。

 そんななか、潘基文国連事務総長が現職総長としてはじめて平和記念式典に参列したのはよい知らせだったと思う。

Mr. Ban echoed the call for the elimination of nuclear weapons, saying it was time to move from “ground zero to global zero.”

 記事ではどういうわけか触れられていないが、この一年間に死亡、または死亡が確認された被爆者数は5,501人。このあらたに追加された名簿二冊が、式典で原爆慰霊碑直下の奉安箱に納められた。これで原爆死没者名簿は計97冊、死没者数は計269,446人になる。

 そしてこれは補足ですが、NYTのダイジェストにあるつぎの記述で、

On Aug. 6, 1945, the United States dropped an atomic bomb on Hiroshima, Japan, that instantly killed an estimated 66,000 people in the first use of a nuclear weapon in warfare.

「強烈な熱線により瞬時に(相生橋上空600mあたりで巨大な火の玉が発生してからわずか10秒たらずで)蒸発して」死亡した人の数が約66,000人、ということですが、直接の死亡者数として、広島市の見解では1945年12月末までに約14万人としているし、たしかそういうふうに習ったように思う(→放影研の関連ページ)。それゆえこの数字には、猛烈な爆風で吹き飛ばされて当日中に亡くなった人の数は勘定に入っていない。放射線による影響ということも考えると、原爆投下が原因で亡くなった人の数としては、当日、瞬時にという限定句つきではあるが、少なすぎると感じるのは自分だけか(同様に、長崎の39,000人という犠牲者数も少なすぎる)。

posted by Curragh at 23:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Articles from NYTimes
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