2007年06月11日

聖コルンバと時の記念日

1). 9日の土曜日は聖コルンバの祝日でした。

 コルンバについてもブレンダン同様、いろいろな伝説があります。ネス湖の怪物を追い払ったとか、以前ここにも書いたけれども革舟カラフで航海していた若い修道士をヘンテコな海の怪物( カツオノエボシ?)の大群から救ったとか。筆写が抜群に速くて、『ダロウの書』をなんと12日間で仕上げたとか。もっとも『ダロウの書』については制作年代がじっさいにはコルンバの時代より100年ほどあとのことなので、コルンバが書いたはずもない( 笑 )。

 コルンバの名前の由来は、少年時代、詩編ばかりそらんじていたので、まわりの子どもから「おまえは教会の鳩( Colum-Cille )だ」とからかわれたことにあると言われています。とはいえじっさいには鳩なんておとなしいものじゃなくて、かなり短気で、向こう見ずなところがあったようです( このへん、自分とそっくりだ )。コルンバは王族出身で、スコットランドのおなじケルト系蛮族ピクト人にたいして精力的に布教活動をおこなったのですが、それができたのも海を越えた氏族( clan )のつながりがあったからだと言われています。また563年ごろにはヒンバ島、あるいはアイオナ島でブレンダンと会見したとも伝えられています。いずれにせよコルンバもまたすぐれた船乗りであったことはまちがいありません。

2). 今週の「バロックの森」。木曜の「映画の中のバロック音楽」の回は理屈ぬきで楽しめました。「めぐり逢う朝」… は当然マラン・マレーとリュリ。「クレイマー・クレイマー」で使われ有名になったヴィヴァルディの「マンドリン協奏曲 ハ長調」。超がつくほど有名なパッヘルベルの「カノン ニ長調」も当然(?)オンエアしてました。それと、その前の日曜( 三位一体の主日でした )に聴いた、シンセサイザー編曲で有名なカーロスによるバッハの「シンフォニア ニ長調 BWV.29 」。これは「無伴奏ヴァイオリンのパルティータ 第3盤 ホ長調 BWV.1006 」の冒頭前奏曲を転用したもので、2004年暮れ、新宿文化センターで聴いたリガ大聖堂聖歌隊公演のとき、開演前のオルガン独奏としてリガ大聖堂のオルガニストの先生が自身の編曲によるヴァージョンで華々しく弾いていたことを思い出します…とはいえどうもシンセの音ってなんか違和感があるというか( 笑 )…。それと、火曜のジョン・ブル、ジャイルズ・ファーナビー、トマス・トムキンスといった英国初期バロックの作曲家による鍵盤作品。ふだんあまり聴いたことがないから、しっかりエアチェックしておきました。

 …いまさっき聴いた「気まクラ」。大介さんに言われるまで気がつかなかったけれども、そうか、10日って「時の記念日」なのか…。時計の歴史について、6000年以上前の古代エジプトの日時計( sun dial )にはじまって歯車式時計、ガリレオによる振り子式時計の発明、クォーツ時計…と時計の歴史の概略を話されていました(原子時計とか特殊なものについては省いていたけれども)。で、たしかにルネッサンス期の時計は大小さまざまな歯車を組み合わせた構造のもの…だったことは、先日、2回目の『受胎告知』詣でをしたさいに、レオナルドがキアラヴァッレ修道院のために設計したとされる「天文時計」の復元模型で確認済み。

 「ベスト・オヴ・クラシック」では、ホルストの「組曲・惑星」の有名な「木星」をピアノデュオで演奏していたのがおもしろかった。ピアノでは、金曜のピーター・ゼルキンもすばらしかった。平均律ではないやや特殊な調律法で調律したピアノをもちいた演奏で、武満徹氏の作品を多く取り上げていてよかったけれども、やはり最初と最後のバッハが印象的でした。そう言えば土曜夜に移動した「名曲リサイタル」。前半に朗々たる美声を聴かせたテノール歌手のピアノ伴奏をつとめていた女流ピアニストの名前を左の耳で聞いて「どっかで聞いたような…」。そうか、TFM少年合唱団定演とクリスマスコンサートで伴奏していた頼田先生ではないか。この番組にもちょくちょく出演されてるのだろうか。ちょこっと調べてみたら、アンサンブルに参加したり歌手の伴奏者としても活躍されているみたいですね。それとTFMの仕事となんかすごく忙しそう。そして吉田先生の特有な発音に振り回されたあと(ごめんなさい)、「FMシアター」の「レインツリーの国」。こちらもじつに印象深い作品でした。前回の記事はちょうどこのお話を聴きながら書いていたんですが、そのうち物語の展開にすっかり引きこまれて、しばし書く手を休めて聞き入ってしまいました。この手の恋愛ものっていかにも軽い感じのドラマが多すぎるきらいがありますが、今回はそんな世の趨勢とは一線を画す筋立てで、いろいろと考えさせられることの多かった良質なお話でした。できればこのお話の続編を聞いてみたいものです…。

posted by Curragh at 01:18| Comment(0) | TrackBack(0) | NHK-FM
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