2007年07月14日

油断は大敵 > 多剤耐性結核

1). 先日、NYTimes に気になる記事が。これだけではいまいち不明な点があったので、こちらの報道も見ました。アトランタの弁護士とかいうこの御仁、自身の結核感染を知りながら旅客機でヨーロッパへ新婚旅行、とはまたなんとも挨拶に困る話。たしかSARSに感染していながら、台湾から来日して観光旅行をしていた若い医者(!)の話なんかもありましたね。ただ不幸中の幸いと言うべきか、米国疾病対策センターC.D.C. に「超多剤耐性結核」と診断され、海外渡航するなと言われていたスピーカー氏が帰国後の先月1日にデンヴァーで強制隔離されたあと、各種検査の結果、すこしはましな「多剤耐性結核」だったことが判明したということ。とはいえAFPの記事にもあるように、感染症対策にはもっとも神経を尖らせている米国でさえ制度上の欠陥があることを露呈し、またCNNの記事ではそうとは知らずに同乗した飛行機の客9人がスピーカー氏に損害賠償訴訟を起こしたりと、すくなからずショッキングな事件だったようです。これだけ扱いが大きいのに、地元紙には―― USA Today 紙特約と謳っているけれど――なにも載っていませんでしたorz。

 いずれにせよ、感染症のこわさを知らない人がのほほんとウロチョロされてはたまったもんじゃない。最近は、若い医者で結核を知らない人もいるとか。「バチルス桿菌」の仲間の結核菌は、顕微鏡写真で見るかぎり、細くて寸詰まりな丸太みたいなやつで、インフルエンザウィルスやトゲトゲだらけのAIDSほどにはおそろしくは見えないけれど、結核をあなどってはいけない。エタンブトールとかイソニコチン酸ヒドラジドとか、すぐれた抗生物質があるとはいえ、結核はいまだに完治できない。「略治」というらしい。だから若いときにそれとは知らずに感染した人が、年を取り抵抗力が落ちたとたん発病するというパターンがひじょうに多い。結核菌は毒性はさほど強くはないが、抵抗力はやたらと強いので、石灰化してもその中で――宿主が死ぬまで――運命を共にするというか、冬眠状態で眠りつづけるらしい。なのでお年寄りの発病…はあるていどしかたないことではあるけれど、このように昔から人々を苦しめてきた感染症は、けっして過去の病気ではありません! と声を大にして言いたい。ついこの前まで騒がれていたはしか(麻疹)もそう。そう言えば、カナダに滞在していた修学旅行生のひとりがはしかを発病したため、保健当局が一行を隔離したり、帰国便への搭乗を拒否する事態になったりと大騒ぎでした。はっきり言って、米国やカナダからは「日本は感染症の輸出源」と考えられているふしがある。気軽に海外旅行するのもいいけれど、こちらとむこうとでは感染症にたいする警戒意識というか、危機意識がまるでちがうということを忘れてはいけない。

 しかし…スピーカー氏の新妻って…相手が重篤な結核に冒されていると知ってか知らずか、よくもまあ新婚旅行までしましたね! こちとらあきれて口あんぐりです。

2). 先週発売されたApple 社のiPhone。先日もここで取り上げたけれど、こぼれ話的な記事もありました。長いこと行列を作ってまでしてようやくお目当ての品を手に入れ、ガッツポーズする人…なんかはTVのニュースでも見たけれど、要りもしないのにiPhone をいくつも買って、その足でeBay とか、オークションサイトに出品する輩も大勢いた、というお話です。…行きもしない演奏会のチケットを買っては金券ショップで換金またはオークションで転売する輩も多いから、ご時世といえばそれまでか(でも最近では転売チケットでの入場は却下される場合がほとんどなのでご注意)。でも残念でした、だれも買おうという人はいなかったようで…けっきょく返品期限内に商品を捌くことができず、泣く泣くAppleストアに返品する、という光景が各地のApple ストアで見られたとのこと。もっとも店舗側も品薄なので、返品したはじからそれを購入する客が出てきたり。こうした「先物買い」に走った人は、任天堂のWiiのことが念頭にあったらしい…そのときは需要予想を誤ったことから極端な品薄状態に陥り、ノドから手が出るほどほしがっていた人相手にオークションサイトで売りさばいて荒稼ぎするということがあったそうです。言わば二匹目のドジョウを狙ったわけですが、今回はまるでアテがはずれたというわけです。

3). NYTimes の直接引用ではないけれど、最後にこちらを。ニューヨーク州もワイン産地だったとはまるで知らなかった。でもNYCってたしか「酒類を丸見えの状態で持ち歩くと罰金」だったような…それと公共の場所、たとえば公園でお花見の「酒盛り」を開けば即逮捕されるので要注意。州によって法律が異なるけれど、ことお酒にかんしては米国は日本ほどには甘くはないので、「買った酒はホテルなどに持ち帰ってから飲む」ようにしたほうが無難ですね。

 …どうも台風がこっちめざして来ているみたい…雨も降りっぱなし、ますます雨脚が強くなってきた。すでに近所では河川が危険水位に達し、一部で緊急避難がはじまっています。2004年10月に堂ヶ島に上陸して伊豆半島を突っ切った台風22号のことが頭をよぎります…。はやく通過してくれるといいですが。

posted by Curragh at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | Articles from NYTimes
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