2011年11月27日

待降節第一主日

1). せんだって見たこちらの演奏会評の記事。映画でも美術でも写真でも、とかく芸術ものの記者さんの書く NYT の批評記事というのは総じて辛口。カーネギーホールの地元だけあって、いったいどんな演奏会評を書いたのかなとすこしは期待して見たら、やっぱりかなり ( ? ) 辛口でした。とくに ↓ のあたりが。

But probing depth and a sense of spontaneity are missing, perhaps inevitably, since Mr. Tsujii must precisely calculate every move to ensure that his fingers are above the correct keys. This was noticeable in works by Liszt, including “Un Sospiro” from the Three Concert Études and the “Rigoletto” Concert Paraphrase, both marred by stilted phrasing, as was the rendition of Beethoven’s “Tempest” Sonata.

今年が記念イヤーのリストの「ため息」や「リゴレット」の編曲版、ベートーヴェンの「テンペスト ( ピアノソナタ 第17番 ニ短調 ) 」などで、「深みと自然さ」が欠けていて堅苦しい印象を受けた、とか … でもどうなんだろ、その演奏を聴いてないからなんとも言えませんが、すくなくともクライバーンコンクール以降の辻井さんの演奏を TV とかで拝見してきたかぎりでは、「不自然さ」なんてみじんも感じなかった。それでもジョン・マストの「即興曲とフーガ」やアンコールの「雨だれ」なんかは褒めているけれども。この人にとっては、ややもの足りなかったのかもしれない。前にも書いたけれども、こと音楽の批評ってむつかしい。小林秀雄だったかな、モーツァルトの「交響曲第 40 番」を「悲しみが疾走する」なんて表現したのは。音楽批評家といってもそれこそいろいろで、ある人は「金字塔」と評した、まさにおなじ演奏会を「これがあのウィーンフィルなのか ? 」と評する人いたりで ( ほんとの話 ) 。ここまで差がひらくことはあまりないとは思うけれども、おんなじ公演を聴いた評がこんなぐあいになったりするので、軽く受けとめておけばよいのかと。とにかくカーネギーホール・デビュー、おめでとうございます ( なお、まことに勝手ながら NYT 関連カテゴリの記事は今回をもってしばらくのあいだ休止させていただきます ) ! 

2). それとこれはもうかなり前のことでいささか out of topic な感じではありますが、毎年この時期恒例のこれ。例によって中継を寝ながら聴いてたんですが、だれだったか少女聖歌隊員のファイナリストでなんと日本語を選択科目としてとっているという子がおりまして、すかさず茶目っ気たっぷりに MC のアレッドが、「ボクも日本語できるよ! 声変わりしたあとで、ウィーン少( 正確には「ウィーンの森」のほうだったと思う )」と日本に行って共演したときに覚えたんだ、と前置きして、いちばん好きなフレーズが「ボクはアレッド・ジョーンズです ! 」と、早口で披露してました。まだ覚えてたんですな! バブル期のあの当時、さかんに日本企業の TVCM に出てはたどたどしい日本語でいろいろしゃべらされていたような … 。ついでにみごと栄冠を勝ちとった少女聖歌隊員が、'Quite nice! ' と返答したのを受けて、アレッドが 'Quite nice ?! ' と突っこんでおりました。で、quite nice = very nice の意味じゃないということだけ、付記しておきます。「けっこういいわ!」くらいか。「けっこういい、だって ?! 」。それからこの子は、'Yeah, very good!' と言い直してました。

 今回、もっとも印象に残ったのは聖歌隊員の子たちもさることながら、ゲストのジョー・マケルダリーという若い歌い手さんでした。ゲストは審査員が審議中に歌を披露するわけなんですが、アゼリン・デビソンがカヴァーしたヴァージョンの「虹のかなたに」を歌いまして、これがなかなかいい! と個人的には思いました。このマケルダリーという方、 Wikipedia 記事によれば … まだ 20 歳 !! ピアノの北村さんとおない年なんだ! 最後に「今年の若き聖歌隊員」に選ばれた 2 名とともに「木枯らしの風吠えたけり」をいっしょに歌ってました。

 … 来週のこちらの番組、TOKYO-FM 少年合唱団が出演するということなので、いまから楽しみ。そして今日から、待降節 ( Advent ) がはじまる。教会暦も、今日からあたらしい一年がはじまることになります ( 念のためワタシは正式な信徒でもなんでもないが、自分の季節感が教会音楽好き、聖ブレンダン関連などなどでどうしても教会の暦を軸に動いているので、このような書き方になってしまいます。あしからず ) 。

posted by Curragh at 20:56| Comment(0) | TrackBack(0) | Articles from NYTimes
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