2007年10月08日

伝統和船八丁櫓に乗ってきました

1). 数時間前からNHK-FMの「今日は一日…」をかけっぱなしにしていますが…本日のお題はなんと「ハードロック/ヘビーメタル三昧」だそうで…やたらハイテンションでガンガンの音響、バロックばかり聴いてきた耳にはやたら超高速の叩きつけるような、ねじ伏せるような強烈なビート、かつてのKissみたいなけったいな出で立ちに長髪振り乱して…みたいなイメージの強いジャンルなので、さすがにこんなのをまるまる10時間もぶっ通して聴くつもりはなかったが…いざ聴いてみたらあれれ、これ知ってる(Led ZeppelinにQueen、オジーなど)とか、ピアノでしっとりと奏でる曲あり、バラード調ありで思いのほか表現の幅が広いことに気づかされた。むろんすぐにまたガンガンガン…とシャウトがぶり返すが…。

 …それにしても「ぼくは小学5年生の男子です」とリクエストくれる子って…またAnthemというグループのひとりがゲストに来てしゃべっているのですが、ライヴやってると幼児を肩車して絶叫している父親もいるとか。で、そんなAnthemへもリクエストがきてまして、なんと6歳!! こうなるともう笑いさえこみあげてくる。ちなみに小生は、Anthemと聞くと条件反射的にBBC Radio3のChoral Evensongで歌われるほうを連想してしまう。こっちのAnthemは、まるで知らなかった。でもまぁ、たまにはいいかな、ヘビメタ。なんか気分がスカっとするのはたしか。

2). 本題。きのう、徳川家康公が駿府城に入って400年を記念して開催された「大御所400年祭」に行ってきました…といってもほんとの目的は祭りではなくて、駿府公園の外堀に浮かべられた伝統漁船「八丁櫓」のほう。10年前、かつてカツオ漁が盛んだった焼津市の有志が集まって、家康公から特別に許可されて建造したと伝えられる、八丁の櫓で漕ぐ和船「八丁櫓」を当時の建造法に忠実に復元したレプリカ(→関連記事)。

 八丁櫓は漕航だけではなくて、帆走もできます。3本の帆柱に張られた横帆のみごとなこと! 以前帆走する写真を見たとき、これいい舟だなあ、と思っていたので、またとない機会。これで、いわゆる太古から変わらない建造法で造られた帆船は、6月に見に行ったホクレアについで二度目ということになる。

 八丁櫓は全長が約13m、全幅が約2.5m。復元カラフのブレンダン号のひと回り分大きい感じ。3本の帆柱にはすでに純白の横帆が張られ、ときおり吹きつける風をはらんでいまにも動き出しそう。駿府城の堀に浮かぶ白い帆を張った美しい帆船。これだけでもすでに一服の絵です。

 意外だったのはけっこう人だかりができていたこと。大人から子どもまで、みな昔の帆船に興味津々、といったふぜいでのぞきこんでました。

 お堀に運び込まれた八丁櫓は2艘あって、神話に出てくる神の名前にちなんで「たける」、「たちばな」と名づけられています。つまりは夫婦(めおと)舟。「たける」の舳先には紺色の房飾り、「たちばな」の舳先には赤い房飾りがそれぞれぶら下がってました。

 この2艘をしばらく撮っていたら、なんと体験乗船会を開いてくれるという! もちろん乗船してみました。とはいえお堀の水深は1mしかなく、そのままでは船底がついてしまうので帆走はなし。とりあえず乗ってみて、櫓漕ぎ体験するという趣旨。

 救命胴衣をつけていざ乗船してみると、その櫓の長さに驚きます。なんと7m! で、自分も生まれてはじめて櫓を漕いでみた。けっこうむずかしい。右手で取っ手を持ち、左手で櫓の丸い先端を支えて前後に動かす。このやたらと長い櫓を操りながら体は前を向いていないといけないので、じっさいにこれで漕航したらえらい骨が折れそうだ。何時間も連続で漕いだらたぶん手の皮がむけたり、まめだらけになりそう。

 八丁櫓を静岡まで運んできたNPOの方に訊いてみると、3枚のセイルを張って帆走すると10ノットくらい出るそうです。全長13mの舟で10ノットというのは体感スピードはかなり速い。理想的な条件はもちろん順風…ですが真後ろから吹く風ではなくて、45度くらい斜め後方から吹きつける風。竜骨はあるけれど、風下流下するのであまり横風になるとどんどん風下に流される。復元カラフのブレンダン号みたいなリーボードを風下側舷側に下げたらどうかと訊いたら、たぶん効果はないと言ってました。三本ある帆柱のうち、もっとも舳先寄りの小ぶりなセイルは「矢の帆」と呼ぶそうです。

 櫓の長さにも驚いたが、船尾中央にそそり立つ舵の大きさにも目を見張った。船尾中央に舵がある船は中国のジャンク・和船特有の造り。西洋の古代船はたいてい「右舷」側後方にサイドラダーとしてくっついています。なので「舵があるほうの舷側」という意味でstarboard(=steer+board)という。乗り降りするほうの左舷はport。「港」じゃないです(笑)。

 セイルを広げていたせいか、セイルからいろんなロープやら綱やらが垂れ下がっていて、うっかり躓きそう。多くの索具類が船体をまたぐ横板に固定されていて、どれがハリヤードでどれが帆脚索か、どれがブレースかはよくわからなかった(引っ張ってみればわかったかも)。

 焼津…くんだりまで行くのはちとしんどいですが、こんどはじっさいに海に出て帆走体験してみたいです。↓はそのとき撮った画像。


a guide plate

a banner of 'Takeru'

'Tachibana'

the bowsail of 'Takeru'

onboard 'Takeru', fore

the rudder of 'Takeru'

'Takeru'

'Takeru',2


 来年7月、有名なフランスのブレスト帆船祭に日本代表としてこの焼津・八丁櫓も参加するそうです。立ったまま漕ぐ櫓をそなえた木造船というのはおそらく西洋の人は見たことないだろうから、注目の的になることはまちがいなしでしょう。八丁櫓を運ぶ費用に乗組員の旅費とかやり繰りがたいへんらしいですが、こちらのほうもいまから楽しみです。

 …また話がもどるけれども、いまさっき「ハードロック/ヘビメタ三昧」がLed Zeppelinの有名な曲「天国への階段」をもって幕とあいなりましたが、「10時間じゃ足りない! このつぎは24時間やってくれ!!」ってそれホントですか(汗)…。24時間バッハならお付き合いしますよ(笑)。

posted by Curragh at 23:22 | TrackBack(0) | ローカルな話題(西伊豆)
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