2006年04月30日

21世紀版コン・ティキ号出航

 トール・ヘイエルダール博士、と言えばあのバルサ筏「コン・ティキ号」「葦舟ラー1世・2世号」「葦舟ティグリス号」の実験航海でつとに有名な人類学者。NHKの「未来への航海」にも子どもたちとともにクルーザーに乗りこんで帆走体験させたり無人島でのサバイバルを体験させたりする先生として元気な姿を見せてくれましたが、2002年4月18日、87歳で逝去。このような「考古学的冒険航海」を実行した人はほかにもいて、アイルランドの古代船を復元して北大西洋の荒海に果敢に乗り出したティム・セヴェリン、最近ではヘイエルダール博士とも交流のあったスペイン人冒険家キティン・ムニョス氏の葦舟航海(1988年のウル号、1999年のマタランギII号など)がありましたし、ハワイ-ポリネシア間を航海した「ホクレア号」というカタマラン(双胴)カヌーもありましたね。マタランギIIのほうは、ほんとうは沖縄まで航海する予定…だったのが、船体を半分に切断…せざるをえない状況になり、途中で断念という残念な結果に終わりましたが…。

 4月28日、ヘイエルダール博士がコン・ティキと命名したバルサ筏でペルーを出航してからちょうど59年目、21世紀版バルサ筏「タンガロア号 Tangaroa」が6名のクルーを乗せ、ポリネシアめざしてふたたび出航した…という記事を目にしました。

 まだくわしいことがわからないのですが、今回の主役はなんとヘイエルダール博士の孫で、「祖父の『コン・ティキ号』から60周年を迎える前に再現航海をしたい」というのがこの21世紀版コン・ティキ計画の動機らしい…航海ルートもほぼ祖父のときとおんなじですし。学術的にどうこうというのではなくて、いわば環境学…59年前とくらべて現在の南太平洋の現状はどうなっているのか、おんなじバルサ筏で祖父とおんなじルートで辿りなおしてみよう…という趣旨だろうと勝手に思いこんでいます。あらたに建造された筏の全長は17mで、画像を見るかぎりおじいさんのバルサ筏より大きい。しかしよくまあ、これだけのバルサ材があったもんだ。森林伐採が進んで、材料調達だけでも、おじいさんがコン・ティキ号を建造した当時よりいまのほうがはるかに困難だったろうと思ったけれども…みごとと言うほかありません。

 「コン・ティキ」から59年が経過した現代の古代船は、さすがにおじいさんのときとはちがって、筏にもさまざまな「文明の利器」が搭載されているようです…太陽電池はもちろん、風力発電装置に航法衛星との通信装置、そしてインターネット。あるかなーと思っていたらやっぱりありました、公式ブログサイトが。

 …とはいえなんだこの文字!? 英語でも書かれてあるけれども、ほとんど北欧語(かな?)の航海日誌…しかたないか。

 でも古代船による航海…という話題はほんとうにひさしぶりだったので、個人的にはかなり血が騒いでいます…運動神経ゼロのくせして、なぜか海洋ものには興奮してしまうたち。日本でも、こんなプロジェクトがあります。

 …コン・ティキ博物館のページに孫のオーラフさんの顔写真が出てましたが、オーラフさんて、おじいさんの若いころに似ているなぁ。

 …これとはまったく関係ないのですが、今月中旬からはじまった熱海・伊東沖の地震活動、早く収まってくれないかな…こっちも気がかりではある。とくに日曜の地震は、震源域が相模トラフ近辺だったので、よけい気になる。ときおりこちらまで揺れを感じることがあります。
posted by Curragh at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近のニュースから
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