…前の日に船舶を難破させる「魔の海」のことを書いたら――それとは関係ないか――またしても大型貨物船の座礁とは…(→関連記事1、関連記事2と動画ニュース、NHKニュースサイト)。
今月はじめにも大型船の座礁事故があったばかりの神子元島。そのときは遊漁船の船着き場をふさぐかっこうで引っかかってしまったものだから、遊漁船関係者の人は大迷惑。雑事にかまけてそんなこと忘れかけていたら、こんどはその目と鼻の先でまたしてもさらに大型の韓国籍貨物船(1,204総トン)が暗礁に引っかかって身動きが取れなくなってしまった。
今回、地元紙に掲載された写真を見てびっくりしたのですが、最初に座礁した貨物船、まだいる…(絶句)。なんだか神子元島が、船舶を引きつけて難破させる磁石山にも見えたりして…。それはともかく、最初に座礁した貨物船、物理的に離礁がむずかしいのだろうか(動画ニュースによると、引き上げ準備の最中だったらしいけれども)。前回と同様、またしてもoil spillで海洋汚染。この海で生計を立てている地元の人にとっては、まさに踏んだり蹴ったりというか、泣きっ面に蜂。事故当日は晴れていて、うねりもさほどなく、視程も良好だったと聞いています。神子元島近辺は岩礁だらけでたしかに海の難所ではあるけれど、誤解を恐れずに言えばこのへんの海のことをろくに知りもしないでなるべく東京直近の針路をムリしてでも取ろうとしたために起きた事故ではないでしょうか。燃料の重油も高いことだし…。最初に座礁した船のときもとくに天気は悪くなかったですし。天気がよくて凪いでいて…という条件の日に、こんなところで座礁、というのはありえないと思う。
1993年7月、古代中国の竹筏のレプリカを駆って太平洋横断に挑戦中だった冒険作家ティム・セヴェリンも、石廊崎沖を経て下田沖に差しかかったとき、船舶往来のあまりの「過密」ぶりに驚いたそうです(The China Voyage, p.144)。
とにかく一刻も早く二隻の貨物船が離礁できるといいのですが。
2007年10月31日
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