2013年04月06日

春なのに …

1). 先月はじめ、世界初の「海底下から」のメタンハイドレート産出実験が遠州灘沖の「南海トラフ」沿いにて実施されました。で、地元紙も当然のことながら報じていたわけですが、3月 25日付「社説」なんか見ても、なんかこうだれかに遠慮してんじゃないの ? 、という感じで歯がゆかった。↓
「ちきゅう」は清水港を寄港地とした。試験現場が遠州灘沖の南海トラフということもあって静岡県民にとっても関心がある。事業の意義や成果についての説明会を同港の地元で行なってほしい。

 東海地震説が発表されてはやウン十年 … の月日が流れ、2011 年の大震災以降はそれまでの地震学の常識がもはや通用しない、いつどこで大地震が起こるやもしれない、といっぽうではさかんに警告されている。なのにそのもっとも危険視されている「南海トラフ ( その延長線上に「駿河トラフ」と「富士川断層帯」がある ) 」沿いの深海底にドカンと穴掘ってガスを取り出す、とはこれいかに、と思ってしまう。すくなくとも自分の知るかぎりでは TV も新聞もあんまり海底からメタハイを掘り出すことに付随するかもしれない危険性についてはなんらの報道もしていないように見受けられます。というか、われわれ素人のほうがむしろそのへんに関しては敏感みたいで、遠州灘沖の産出実験の直後、地元紙の読者投書欄にて 70代の方がやはり当方とまったくおなじ懸念を書いておられたのがすこぶる印象的だった。

 おまけにこのメタハイって喧伝されているほどたいした量はなさそうで、日本近海ぜんぶ掘ったところでせいぜいが 100 年分とか。南海トラフ沿いにかぎれば 20年分もないらしい。さらに某週刊誌でもとメタハイの研究者という方が「告発記事」を書いていて、それを額面通りに受け取るならばこんなことに税金を注ぎこまれちゃとてもかなわないって思いますよ。けっきょく一部の業者だかが潤ってそれでおしまいじゃないですかね。海溝型地震との関連がいまだ不明ななか、まず「開発ありき」で本格的にボコボコ掘られてはたまらない。とにかく安全性が担保されないかぎり、たかが数十年くらいしかもたないガス資源とわれわれの生命財産をトレードオフされちゃかなわない。原発稼働をめぐっての一部のいわゆる「知識人」の発言にも見られるごとく、いまだ明日をも知れない生活を強いられている人びとがたくさんいるというのに、なんで発想じたいを刷新できないのだろうか。化石資源頼みのエネルギー施策は、いずれは行き詰ることがわかっているのに … これはべつにマッキベン本の受け売りなんかではない。化石資源はいずれ枯渇するもの。そしてそれを前提にしたわれわれの生活様式というのは、もう持続不可能のぎりぎりのところまで来てしまっていると認識すべきです。え、シェールガス ?? それだっておんなじでしょ。げんに向こうじゃ掘削に伴う地下水汚染とか問題になっているみたいだし。

 そんな折も折、心強い方というのはいるもので … 近畿大学生物理工学部の鈴木高広教授によるさつまいも燃料の研究や、マグネシウム電池、卑近な例では温泉熱を利用した「地産地消」型発電 … これらとたとえば静岡県は日照量が全国一 ( ! ) な土地柄で、それを最大限活用した太陽光発電とか、冬の西風で荒れる駿河湾の波から電力を取り出す実験にもっとお金をかけてくれたほうがよっぽどいい、と思う。そういえば先日も TV ニュース見ていたら、アベノなんたらで株価があがった、万々歳、みたいな人を見かけました … 国難はまだ終わってはいないのに、日本人の健忘症ってここまで酷いものなのか、という気がする。南海トラフの巨大地震もそうだし、富士山の噴火 … にも備える必要があるし、国難はこれからなのにね。「春の宴」ってやつかもしれない。

2). とはいえ、ワタシは新聞というメディアは絶対必要不可欠なもの、と信じている。ちょうどいま連載中の「新・日本の幸福 ―― あしたへ」は、すばらしい企画だ。岩手県陸前高田市の、独力で自宅を再建したという佐藤直志さんの話は「先祖になる」として映画化もされたので、ご存じの方も多いと思う。恥ずかしながら、そんな佐藤さんの許へ米国の「9.11 家族会」会長さんが訪問していたことを、この連載にてはじめて知った。そして家族会会長のリー・イエルピさんの、「遺族、被害者は決して忘れられてはいけない。立ち上がり、声を上げるべきだ」という心からの叫びのような訴えが、TV 画面に映る株価上昇で喜んでいる人の顔となぜか重なった。

 イエルピさんに言わせれば、自宅再建の意思を貫いた佐藤さんこそ「理想」だという … そして東北の人が声をあげず、静かすぎることも気になったという。「文化的な違いがあることは分かっている。でも、被災者は『声』を持つべきだ」。

 こういう彼我のモノの捉え方、考え方の相違は、イエルピさんが米国人だからよけいに歯がゆく感じた、というところもあるだろう。そうはいっても今回、直接に被災しなかった大多数の人の意識が、はやくも風化しはじめているように感じられてならない。

 話をもどして、自分にとって、このような「情報の一覧性」にすぐれる新聞というメディアは必要。それが iPad のような、紙媒体でなくなったとしても。たまーにヘンテコな誤植・字抜けも見受けられたりするけれども ( つい先日もあった )、とりわけいつも目にしている地元紙には地方紙にしかない強みがあるし、これからもがんばっていろいろな記事をわれわれ県民に提供してほしい、とせつに願っている。あ、そうそう、そういえば花粉症って、やっぱり、というべきか、日本だけではないんですな。向こうではブタクサとかオリーヴ、ヨモギ類の花粉らしいですが、欧米でも国民の二割ほどが花粉症患者だとか → AFPBB の関連記事。もうひとつだけ印象に残った記事として、「英国ではポーランド語が、英語についでよく使用されている言語」だという報道。そして「英語がまったく話せない」という人が 138,000 人いるという。2011 年度の英国国勢調査によると、ポーランド語のつぎに多く使用されている言語がパンジャブ語で、以下ウルドゥー語、ベンガル語、インド西部で話されているグジャラート語、アラビア語、フランス語 ( ! )、中国語、ポルトガル語だとか。

posted by Curragh at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 最近のニュースから
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